2007-10-21

ヒンドゥー三大神とその妃

インド好き、ヒンドゥー好きの方なら、既にご存知のように
インドの三大神といわれている、お三方にはそれぞれ美しい妃がいらっしゃいます。

創造の神ブラフマーにはサラスヴァティー。
維持の神ヴィシュヌにはラクシュミー。
破壊の神シヴァにはパールヴァティー。

では、なぜこのような組み合わせなのか?

ブラフマーとラクシュミー
ヴィシュヌとパールヴァティー
シヴァとサラスヴァティー

またはその他の組み合わせにならないのはなぜなのでしょうか?

彼らが結婚したいきさつは、神話上ではこのように言われています。

★ブラフマー&サラスヴァティー
「ブラフマーは、サラスヴァティーを自ら創造したが、あまりの美しさに夢中になってしまった。
いつでも彼女を見ていたいので彼女が逃げる方向に顔を増やしていき、
四方を見るために顔が4つになった。
あまりのしつこさに空中に逃げたサラスヴァティーを追ってブラフマーに5つ目の顔ができたとき、
もう逃げられないと悟り彼の妻となった。」
(管理人の本館サイト内「天竺迦羅倶利庵」より)

★ヴィシュヌ&ラクシュミー
神々とアスラが、不死の霊薬アムリタ(甘露)を求めて海を攪拌した。
あまりに激しく攪拌したために、海の水は乳となった。
その乳の海をさらに攪拌し続けると、そこから太陽が生じ、月が生じ、
続いて白衣を着たシュリー(吉祥天=ラクシュミーのこと)が生じた。
その後も酒の女神、白い馬、宝珠が生じ、最後に壺に入ったアムリタが現れた。
(以上、ちくま学芸文庫「原典訳マハーバーラタ」を要約)
このとき生まれた美しいシュリー(ラクシュミー)をヴィシュヌが妃にしたといわれている。

★シヴァ&パールヴァティ
パールヴァティは、ヒマーラヤの娘として生まれたが、
実は前世において夫に対する父の無理解さゆえ火に身を投げたシヴァの妃サティーであった。
年頃になったパールヴァティは、シヴァの心を射止めるために激しい苦行を行った。
その苦行に満足したシヴァとめでたく結婚することができたのである。
(インド神話コミックス「Shiva Parvati」を要約)

神話だけを読むと、別に相手が入れ替わってもいいんじゃないの?と思えるかもしれません。

しかし、彼らの組み合わせにはちゃーんと、意味があるのです。
この組み合わせでなければ、それぞれの神様は自分の仕事ができません。

では、一組ずつ見ることにしましょう。

★ブラフマー&サラスヴァティー
ブラフマーは上にも書いたとおり、創造神です。
そして、サラスヴァティーは、ふつうは芸術、芸能の女神といわれています。
しかし、その他にも学問の女神という面も持っています。
その手には、ヴェーダ(知識の書)が握られています。
サラスヴァティーはその知識(智慧)と、芸術などに必要なクリエイティヴィティによって
ブラフマーが宇宙を創造する仕事を、サポートしています。

★ヴィシュヌ&ラクシュミー
ヴィシュヌは宇宙を維持します。
ラクシュミーは富と財産の女神です。
物事を維持するためにはお金が必要です。はい。維持費という言葉もありますね。
ラクシュミーはその右手から、際限なく金貨を出し続けています。
ヴィシュヌはそのお金をふんだんに使って、宇宙を維持することができます。
ラクシュミーは、その財力で夫の仕事を支えているんです。

★シヴァ&パールヴァティ
シヴァは破壊する神です。
パールヴァティは、力の女神ドゥルガーやその分身であるカーリーとも同一視されています。
破壊するためには力が必要です。
ですから、サラスヴァティーのクリエイテヴィティやラクシュミーの財力は
シヴァの妃としての役にたちません。

というわけで、彼らの組み合わせは理にかなっているというお話でした。

シヴァとパールヴァティ

シヴァとパールヴァティ


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は〜てぃ

Author:は〜てぃ
インドにかかわること十数年。
HP「天竺迦羅倶利庵」管理人。

風の向くまま、気の向くまま
天竺をふらりと彷徨うかのような
気まぐれなブログですが
どうか、お付き合いくださいませ。

★開設当初の日記は、
他ブログからの引越しも含みます★

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