2008-04-26

魅せられて

先日、エーゲ文明についての講義を聴講しました。

そのときに、出てきたギリシャ語の中に、サンスクリット語に通じるものがあると思ったので
ちょっと( ..)φメモメモしてみます。

その前に、聞きかじりですがエーゲ文明について軽くまとめてみます。

エーゲ文明とは、その名の通りエーゲ海周辺に紀元前3000年ごろに起きた文明です。
この中にはギリシャ神話やクレタの美術なども含まれます。

ギリシャ神話は、ご存知のとおり太陽神アポロや海の神ポセイドンなど、
自然現象や抽象概念を神格化したもので、
インドのヴェータ゜の神々や、日本の八百万の神などにも通じるものがあると思います。

というよりも、こうした自然に対する畏怖の念や崇拝する気持ちが
本来の「宗教」の起源なのではないかと思うのです。

中でも、天の父ともいうべき全能の神「ゼウス」が、
ヴェーダの天神ディヤウスと語源を同じくしていることは、
辻直四郎訳『リグヴェーダ讃歌』(岩波文庫)にも述べられています。

で、エーゲ文明ですが、この文明は青銅器時代のもので
遺跡からは、陶器や大理石製の偶像、フレスコ画の壁画などが出土しているということです。

また、牛が聖なる動物として崇拝されていたらしいのですが、
インドで牛が神聖視されていることと何か関係がありそうな気がします。

そこで、エーゲと牛とくれば、クレタ島のクノッソス宮殿の迷宮伝説の話になるわけです。


クレタ島の王ミノスは、ゼウス神とエウロペ女神(ヨーロッパの語源)の間に生まれた息子であると
いわれています。
そのミノス王には、パシュパエという王妃がおりました。
が、神の呪いによりパシュパエは牛と交わりミノタウロスという半人半牛の怪物を生んでしまいます。

ミノス王は、一度入ったら出られない迷宮(ラビリントス)を宮殿内に作らせ
ミノタウロスをそこに閉じ込めますが、彼の食料として年に一度、7人の少年少女を
アテナイ(アテネ)から送らせました。
ある年、テセウスという英雄がそのうちの一人として、島にやってきます。
彼に一目惚れしたミノス王の娘アリアドネは、彼に巻いた糸を渡します。
入り口に糸の端を括りつけて、テセウスは迷宮に入り、みごとミノタウロスを退治して
糸を手繰りながら無事迷宮から出られたというお話です。

紀元前1450年ごろに近くの島の大噴火によって起きた津波や火山灰が、
結局クレタ島のミノス文明崩壊の一因となったということでした。

で、何がサンスクリット語に通じるのかというと、
まず、この文明が起きた場所、エーゲ海に点在する島々のことを「キュクラデス諸島」といいますが
「キュクラデス」とは、円とか環という意味なのだそうです。

サンスクリット語で丸い輪っかや円盤のことを「チャクラ」といいます。
「キュクラ」と「チャクラ」が同じ語源じゃないかなーと思ったわけです。

また、ミノス王の妃パシュパエは牛の息子を産みますが、
サンスクリット語で「パシュ」とは「獣」という意味です。

シヴァ神の別名「パシュパティ」とは「獣の主」という意味で、
しかもシヴァ神の乗り物は雄牛のナンディです。

この他にも、きっと探すともっといろいろ見つかるのかもしれませんが
管理人はギリシャ語についてはさっぱりわからない素人なので
これ以上の追求はやめておきます。

あ、タイトルは内容と関係ありません。(^^ゞ
うまいタイトルが思いつかなかったので、エーゲ海といえば…

♪Wind is blowing from the Aegean〜 (←古っ! )

comment

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No title

面白いですね。
興味深く読ませていただきました。
ギリシャも興味ある国のひとつですし最近はアーユルヴェーダを受けているせいかインドにお世話になっているように感じています。

ここ1ヶ月以内で何故か「魅せられて」の話を3回も聞きました。
何か意味があるのかしら?


>まろんさん

あぁ、そういえば、まろんさんはギリシャと縁があるって
前にお聞きしましたよね。

それに私も韓国にも興味あるし。
ボサノバとかのブラジル音楽も好きだし。

なんだか興味ある国が似ていますね。

それにしても、「魅せられて」なんて30年近くも前の歌なのに
1ヶ月で3回だなんて、確率高いですねぇ。
何かあるのかしら?

どうだかなぁと思って

高津春繁「印欧語比較文法」を繰ってみると、「名詞語頭音の重複」の
例で、サンスクリット"cakra"とギリシア語"kyklos"を含む例が載って
いました。
同語源ということでいいみたいですねえ。
英語の"wheel"も、古英語の"hweogol"等を介して、同じ語源に繋がる
ことが、研究社「英語語源辞典」に出ていました(ちゃんとサンスクリット
"cakra"もそこに挙げられていました)。

>aryaman_bhaashendradatta さん

わざわざ調べてくださってありがとうございます。

キュクラとチャクラは語源が一緒なんですね。
そういえば、英語ではcircle サークルですが
これもなんか似ていますね。…突然思いついたのですが。

ここまで繋がるのかなというのは、こじつけでしょうかしら?

No title

興味深い内容です。先日、ネイルカラーについてありがとうございます。今、また塗り替え期なのですが、ピンクか赤どちらかにしようか迷っています。赤もやはり強すぎるお色なのでしょうか。お時間ございます時にでもご助言頂けますと有り難いです。







女は海〜♪はぁぁあ〜うぅううう♪
私の中でお眠りなさぁい♪

"circle"は

同じく研究社の辞書によると、ラテン語のcirculumに遡り、これは
circus + -culum(中性形。男性形はcirculus)。そしてこのcircusが
また、ギリシア語のkirkosやkrikosからの借用らしく、その印欧祖語は
*(s)ker- という形だということです。
モニエルのcakraの項目には、ラテン語のcircusも参照として出て
きますが、どうなんでしょうね。
英語のwheelが遡る印欧祖語は、*kwel- になるので、意味や語形は
似ているけれども別単語、なんでしょうか。

英語の"ring"の古形は、<hring(古英語), <khrengwaz(ゲルマン
祖語),と遡り、印欧祖語は*(s)krengh で、上記*(s)ker- と関係が
あるということですが……。

>いかいかさん

ネイルについては、ブログにお返事入れときました〜

歌詞の続きありがとうございます(^^)

>aryaman_bhaashendradattaさん

ほほ〜
サークルもサーカスも、チャクラとつながりがあるみたいなんですね。

私も試しに、モニエルでcakraを引いてみましたが
語根のkRが出てますね。

>英語の"ring"の古形は、<hring(古英語), <khrengwaz(ゲルマン
祖語),と遡り、印欧祖語は*(s)krengh で、上記*(s)ker- と関係が
あるということですが……。

kがhに置き換わってると仮定すれば、
cakraもcircleもcircusもring も
最終的には kR が出発点ということになるのでしょうか。

うーーーーーん、語源探しは奥が深い・・・
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は〜てぃ

Author:は〜てぃ
インドにかかわること十数年。
HP「天竺迦羅倶利庵」管理人。

風の向くまま、気の向くまま
天竺をふらりと彷徨うかのような
気まぐれなブログですが
どうか、お付き合いくださいませ。

★開設当初の日記は、
他ブログからの引越しも含みます★

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