2008-03-14

第5回目「フォートーレーナーマナーヘ?」

さて、今回のテーマはヒンドゥー教です。
案内人は、ヴリンダーヴァンにあるラーダーワッラブ寺院に行きます。

このお寺はヴリンダーヴァンで最も古いお寺の一つなのだそうです。

その前に、ちょっと私見を述べさせていただいて恐縮なんですが
私的には「ヒンドゥー教」という言い方はあまりしたくないなぁと
思っているんです。

というのも、一般的にはインドの宗教はヒンドゥー教である
といわれているのですが、これはある意味正しくないと思っています。

ヒンドゥーとは古来インドで伝統的に受け継がれてきている
生活様式や社会規範のことで、西洋的な視点からの「宗教」ではない
というのがその理由です。
これについては、以前に書きましたので
ご参考にしてください。↓
http://tenjikuhathi.blog123.fc2.com/blog-date-20071029.html

さて、番組ではまず、インドの人々や街の中に
どのように信仰が根づいているのかを見せています。

道端の祠や商店の入り口、木の根元、リクシャーの運転台など
日常のあらゆるところに、神様の絵や像が祀られています。
ドゥルガー、ガネーシャ、ラクシュミー、クリシュナなど
おなじみの神様も登場しています。

そして、場面はヴリンダーヴァンに。
ここは、クリシュナ神が子供の頃過ごした場所として聖地になっています。
ちなみに、ヴリンダーとはトゥルシーという植物のことで
ヴァンはサンスクリット語でヴァナ、森という意味です。
つまり「トゥルシーの森」というのが地名の意味なのですが、
トゥルシーはクリシュナ信仰にとても縁が深い植物なのです。

クリシュナを紹介するシーンで壁画が映されていますが
これはバストラハランといいます。
クリシュナは、ゴーピー(牛飼い女)たちが川で沐浴中
彼女たちの衣服をいたずらして盗み、
河岸の木の枝にぶら下げている場面です。

さて、ここで案内人は冒頭で書いたお寺に来ました。

まず、中で写真を撮ってよいか確認します。

「フォートーレーナーマナーヘ?」
写真を撮ったらいけませんか?
すると、お寺の男性が答えます。
「ジー、マナーヘ」
はい、いけません

これが今日の一言フレーズなのですが、
ここで私が注目したのが、否定疑問文の答え方です。

「〜してはいけませんか?」という問いに対して
「はい、いけません」と答えています。

これって、日本人なら特に気にしないかもしれません。
日本語でも〜してはいけませんか?に対して、はい、いけません。
という会話は日常的に何の疑問も持たずにしていると思います。

でも、英語を勉強した時にまず混乱したのもこの否定疑問文でした。
Haven't you been to India yet?
まだインドに行ったことがありませんか?
もしなければ、No, I haven't. あれば、Yes, I have. ですよね。
この時、つい「はい、まだありません」といいたくなりませんか?
でも、英語ではNo.といわなくてはなりません。

が、ヒンディーでは、「はい、いけません」といっています。
あ、言い忘れましたが、「ジー」はイエス、はい、と言う意味です。

この会話を聞いたときに、日本語との共通点を見て嬉しくなりました。

だって、〜ではないですか?ときかれたら、迷わず はい、ちがいます
と答えられるんですから。

あと、語順も(主語)+(目的語)+(動詞)となりますので
日本語と同じなんですよ。
英語だと昔暗記させられた S+V+C とか S+V+O+Cですから。

ヒンディー語は、そのルーツがサンスクリット語にあり、
インドヨーロッパ語族であるといわれていますが、
語順や疑問否定文の答え方を見る限りでは、日本語に近いのですよね。

私は言語学は専門ではないし、どこまで関係があるかはわかりませんので
これ以上追求するのはやめて、次の場面にいきましょう。

お寺に入るときの注意がナレーションされます。
・入り口で靴は脱ぐこと
・女性は露出の多い服を避け、スカーフなどで頭を覆うこと
・昼間は拝観できないことが多いので、午前中か夕方がおすすめ

祈り方は人それぞれです。
神に向かって何かを訴えている人、
五体投地のように、全身を床に伏せて祈っている人、
手を合わせ祈りを捧げる人など

また、あらゆるものに神が宿っているという考え方は
かつての日本人も持っていた素朴な信仰の心ではないかと思いました。

多くの日本人が失ってしまった祈りの心が
今でもインドの人々の中には息づいています。

tag : ヒンディー語

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Author:は〜てぃ
インドにかかわること十数年。
HP「天竺迦羅倶利庵」管理人。

風の向くまま、気の向くまま
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気まぐれなブログですが
どうか、お付き合いくださいませ。

★開設当初の日記は、
他ブログからの引越しも含みます★

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